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投資家なら必見!! 2021年「イベントカレンダー」早見表

日本国内はもとより、海外の政治・経済イベントが株式相場を大きく動かすことは少なくありません。そこで、2021年に予定され、株式市場に影響しそうな政治・経済イベントや行事、法改正、新サービスの開始などを紹介するとともに、どのような業界にどのような影響が出るかについても押さえておきましょう。

目次

  1. 押さえておきたい2021年の注目イベント一覧
  2. 主なイベントと注目の業界
  3. 主な法改正と注目の業界
  4. 海外の注目イベントと注目の業界

1.押さえておきたい2021年の注目イベント一覧

まず最初に、2021年に予定されている、投資家ならぜひとも押さえておきたい国内外のイベントを一覧表にまとめました。

2.国内における主なイベントと注目の業界

●東京オリンピック・パラリンピック競技大会

2021年に予定されている主な行事(イベント)には、7月23日~8月8日に開催が予定されている第32回オリンピック競技大会(2020/東京)や、8月24日~9月5日に予定されている東京2020パラリンピック競技大会があります。

東京都は2017年に、東京オリンピック・パラリンピック開催による経済波及効果について、2013年から大会10年後の2030年までに、「直接的効果」と「レガシー(遺産)効果」で約32兆円と試算していました。

現時点(2021年1月17日)では、大会の開催可否やどのような形で行われるのかなどは決まっていませんが、開催されれば株式市場にも波及効果が期待できると考えられます。

●新型コロナウイルスワクチン接種、2月開始予定

世界的に猛威を振るう新型コロナウイルスですが、欧州や米国では、日本に先んじてワクチン接種が始まっています。日本でも脅威から身を守るべく、2月下旬には医療従事者などを対象に、先行接種が始まると見られています。

この新型コロナウイルスワクチンに関連する業界としては、ワクチンを開発・製造する製薬業界に加えて、注射器、注射針などの膨大な需要も見込まれることから、医療機器業界、さらにはワクチンを冷凍保管する必要があることから、超低温冷蔵庫の製造に関連する業界、ワクチンの輸送に関する業界も注目される可能性がありそうです。

●大手通信キャリアによる新料金プランのサービス開始

NTTドコモ、au、ソフトバンクの大手通信キャリアは、3月中に新料金プランの提供開始を発表しています。

なお、携帯電話サービスについては、新料金プランよりも昨年提供が始まった、「高速・大容量」「超低遅延」「多数端末接続」が特長で、IoTに不可欠な技術である5G(第5世代移動通信システム)に注目が集まりそうです。そのため、5Gに関連するレーダーや積層セラミックコンデンサ、半導体など精密機器、電子部品業界は要注目といえるでしょう。

3.国内の主な法改正と注目の業界

●働き方改革の推進に向けた改正法の施行開始

少子高齢化による生産年齢人口減少の問題や、労働時間の長時間化などの問題を解消し、生産性向上や就業機会の拡大などを図ることを目的に、2018年6月29日に成立した「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」。2021年は、同法に関連した施策が順次施行されます。

1月1日からは、労働者が時間単位で子どもの看護休暇や介護休暇を取得できるようになります。また改正労働者派遣法が施行され、派遣労働者雇い入れ時の説明義務が付けられたほか、派遣先における派遣労働者からの苦情があった場合には、派遣先が誠実かつ主体的に対応することが明確化されています。

4月1日からは、改正労働者派遣法、改正労働施策総合推進法(パワハラ防止法)、改正高年齢者雇用安定法も施行されます。このうち、改正労働者派遣法では、派遣元事業主が派遣労働者の希望する雇用安定措置の内容聴取を義務付づけられるほか、提供義務のある情報のインターネットによる開示が原則化されます。

改正労働施策総合推進法では、2020年6月から大企業に義務付けられたパワーハラスメント防止措置義務が、中小企業にも義務化されます。

改正高年齢者雇用安定法では、70歳までの定年引き上げ、定年制廃止、70歳までの継続雇用制度の導入など、4つのうちいずれかの高年齢者就業確保措置が努力義務とされます。

これらの法改正に関連して、人材派遣業界などが注目されるものの、業界内の勝ち負けなどの動向も注視されそうです。また、働き方改革の推進につながるITツールやシステムに関連する業界も要注目です。

●年金制度改革(年金額の改定ルールの変更)

2016年に成立した年金制度改革関連法に関して、2021年4月から年金額の改定ルールが変更されます。今回の変更では、現役世代の賃金が下落すると、その賃金下落率に合わせて年金額も減額されることになりました。今後は、年金額の減額に備えることが不可欠になりそうです。

関連しそうな業界としては、定年後も働き続ける人が増える可能性があることから、人材派遣業界のほか、私的年金づくりに関わる資産運用業界などが考えられるかもしれません。

4.海外の注目イベントと注目の業界

●バイデン氏の米国大統領就任

2021年の注目すべきイベントは、何といっても米国でのジョー・バイデン氏の大統領就任でしょう。バイデン氏は、新型コロナウイルス感染症対策、またそれによって引き起こされた景気低迷への対応策、そして気候変動対策を優先して行うと表明しています。

関連する業界としては、ワクチンの開発・製造を行う製薬業界や医療用機器業界のほか、気候変動対策に関連する太陽光や風力、バイオマスなどの再生可能エネルギー・クリーンエネルギーに関連する業界などが、注目されるのではないでしょうか。

さらに景気低迷への対応策として、雇用創出にも力を入れていくと見られます。雇用が安定し、中・低所得者層の労働・生活環境が改善すれば、消費意欲も改善すると考えられることから、コロナが逆風になった消費関連の業界もいずれ注目されるかもしれません。

●中国共産党創立100周年

2021年は、中国共産党創立100周年という、中国にとっては大きな節目の年です。また、第14次5カ年計画が開始される年でもあります。

そうしたことから、中国では経済の活性化が図られると見られます。個人消費へのテコ入れも図られると考えられるため、中国のIT関連銘柄や、現地でのECサイトで人気の商品を提供する企業など、個人消費活性化に関連する業界に注目が集まる可能性があるかもしれません。

●ドイツ連邦議会選挙

ドイツでは、2005年からリーダーとして国を率いてきたアンゲラ・メルケル首相が、任期満了をもって政界を引退することになりました。ドイツの最大与党である中道右派のキリスト教民主同盟(CDU)は、1月16日の党首選挙で中道派のアルミン・ラシェット氏を新党首に選出しました。

そのドイツでは、9月26日に連邦議会の総選挙が行われます。キリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)は、中道左派の社会民主党(SPD)と連立を組んでおり、9月の総選挙で連立与党から誰が首相候補になるのかは、今春決まる予定です。

ドイツはEUの盟主ともいわれる国です。その政治動向は、世界経済はもちろん、世界の株式市場にも大きく影響するため、今後の行方を注視する必要がありそうです。

●主要国中央銀行の金融政策を注視

2020年は新型コロナウイルス感染拡大という世界的、かつ未曾有の危機にありながらも、日本だけでなく世界の主要国の株式市場で、いったんは下がった株価が上昇する展開になりました。この背景には、各国の中央銀行による金融緩和政策があるといえるでしょう。

新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、雇用環境の悪化やインフレ率の低迷が続く間は、中央銀行が金融引き締めに向かうとは考えにくいともいえます。ですが、ワクチンが普及し、景気が上向くことが期待できるようになれば、追加の金融緩和に対する期待も薄れる可能性があります。その場合には、株式相場にも影響が出るかもしれません。

主要な行事や法改正はもちろんですが、主要国の中央銀行の金融政策決定会合でどのような動きがあるかについても、注視していく必要がありそうです。

免責事項

記載されている情報は、正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告なく変更される場合があります。また、資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、ご自身の責任でお願いいたします。

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2021年度の相場は? 注目業界・銘柄をALTalkライターが解説

年が明け、海外情勢の動きに加え、アフターコロナの足音もだいぶ近づいてきました。ALTalk執筆陣の一人、個人投資ジャーナリストの日野秀規氏が、2021年の相場観や注目する業界、そしておすすめの銘柄について解説します。

目次

  1. 日野秀規が振り返る2020年のマーケット
  2. 2021年の相場を占う上で注目のイベントとトピック
  3. そして気になる注目の業界と銘柄は?

1.日野秀規が振り返る2020年のマーケット

2020年は、世界中の投資家が新型コロナウイルス感染拡大に影響を受け、振り回された1年でした。

「実体経済への巨大なショック」と、それを打ち消そうとする「政府・中央銀行による史上空前のバックアップ」という極めて特殊なマクロファクターがはたらき、株式市場は通年では上昇となりました。

日本の株式市場では1年を通してグロース株(成長株)の独り勝ちとなり、バリュー株(割安株)や小型株などのセグメントに大差を付けて、市場平均(TOPIX)をも大きく凌駕。グロース株の指標である日経平均のインデックスファンドが年率リターン18.1%を記録したのに対し、TOPIXインデックスファンドは7.3%にとどまりました。

※日経平均・TOPIXインデックスファンドの年率リターンはeMAXIS Slimシリーズの運用成績

この傾向は日本国内に限らず、米国株式や日米を含む先進国株式で広く見られた現象です。詳しくは昨年末に公開されたALTalk記事「グロース株投資vsバリュー株投資、2021年はどちらが笑う?」でまとめましたので、ご一読ください。

新型コロナウイルスによるショックが世界の経済社会に与えている傷は、ワクチン接種の進展とともに今後1~2年をかけて修復されていくでしょう。この間、政府・中央銀行によるバックアップ=巨額のマネーは、経済社会の回復によってお役御免になることもなく、滞留・循環を続けていきます。FRB・ECB・日本銀行のいずれも、2021年内の金融引き締めを想定すらしていません。

滞留が続けばデフレ、循環が早まればバブルです。2021年金融市場の通奏低音は「デフレとバブルの綱引き」ということになりますが、本稿では個人投資家にとってよりリスクの大きいバブルに着目して考えていきましょう。

2021年の相場を占う上で注目のイベントとトピック

①ダボス会議

ダボス会議は「世界経済フォーラム」という非営利団体の年次総会です。スイスのダボスで毎年1月に開催され、世界各国から知識人やジャーナリスト、グローバル企業の経営者や政治指導者といったさまざまな分野のトップリーダーが集結します。世界の経済や環境の持続可能性・紛争や貧困など、世界が直面する重大な問題を議論する場として注目を集めています。

今年は例外的に5月にシンガポールでの開催となり、そのテーマは「グレート・リセット」。経済発展と、社会の公正・持続性・回復力、さらには人間の尊厳を両立する経済・社会システムの構築を目指した「再起動」のイメージです。

ダボス会議はもとより毀誉褒貶(きよほうへん)の多いイベントです。「ダボス貴族の社交場」と揶揄され、“意識高い系エグゼクティブがキメ顔できれいごとを語る場”というイメージを持たれている節がありつつも、参加者の知名度やパワー、メディアの扱いを通じて、現実の経済社会に影響がトリクルダウンしていきます。

金融市場との関わりで特に重要なのが、環境・社会・統治の公正・適切をうたう「ESG」という投資指針です。コロナ禍で世界経済・社会が大きなダメージを負う中、今年のダボス会議では例年にも増して、ESGを後押しする強いメッセージが出る可能性があります。

それを受けて、機関・個人双方の投資で「ダボス・マーケティング」の類が展開され、株式のESG投資やソーシャルボンド・グリーンボンドといった債券投資も含め、現在進行中の「全部バブル」(Everything Bubble)に薪がくべられていく1年になるのではないかと考えています。ESGについては考慮すべき点が多いので、詳細は後述します。

②米国インフレ率・長期金利

上昇を続ける米国BEI(10-Year Break Even Inflation Rate, 今後10年間の予想インフレ率)は2021年1月12日現在、2.08%に達しています。昨年末の日本のBEI 0.024%とは格段の差です。

期待インフレ率の上昇は長期金利の上昇圧力となりやすいため、米国株式についてはグロース株からバリュー株へのローテーションが起こりつつあります。またBEIの予測通りにインフレ率が上昇しつつも長期金利が上がらなければ、実質金利の低下となり、ゴールドやビットコインのさらなる価格上昇も視野に入ってくるでしょう。

米国の長期金利上昇は、それ自体が円安効果を通じて日本株式に影響を与えるとともに、米国景気の回復を連想させ、リスクオンのムードを呼ぶ面もあります。目配りしておいて損はないでしょう。

③「ドットコムバブル」以来の米国株式ブーム

収益と株価の関係に特に敏感なバリュー投資家の間では、もはや米国株式バブルの弾薬はかなり充塡が進んでいるという意見が2019年後半から根強くあり、日を追うごとに強くなっています。

米国では1990年代後半に、インターネット関連の株式が異常な高騰を示した「ドットコムバブル」があり、2000年春~夏にかけて破裂を開始。S&P 500指数は頂点から40%、成長株市場のナスダックは80%の下落となり、日欧の株式市場も連れて大幅安となりました。

コロナ禍を追い風に、テクノロジー株を中心に盛り上がる米国株式の現状は、ドットコムバブルをほうふつとさせる……という意見をよく目にします。「歴史は繰り返さないが韻を踏む」という格言の通り、過去のバブルと全く同じ展開となることはないと思われますが、過去事例としておさらいしておいて損はありません。

ドットコムバブルがはじけて米国株式市場が下落する間も、米国小型バリュー株は25%に迫る上昇となり、長期債券の上昇率は50%を超えました。分散投資は常に有効です。

米国モーニングスターより、分配金再投資
2000.3.24~2002.9.30
青:S&P 500インデックスファンド 橙:日本株ETF 黄緑:欧州株ETF 黄:米国小型バリュー株ETF えんじ:米長期国債ファンド 深緑:ナスダックETF

近年の大規模バブルが崩壊する背景には、常に利上げがありました。日本の平成バブル・ドットコムバブル・サブプライムバブルも例外ではありません。

またバブル崩壊前には、金融市場に違和感が漂います。ドットコムバブルではナスダックとS&P 500の値動きの乖離があり、サブプライムバブルではBNPパリバによるサブプライム証券ファンドのデフォルト以降、金融機関の破綻が続きました。

米国金融市場の現状は、テスラとビットコインの暴騰・SPAC(特別買収目的会社)の流行と、後になって振り返ればバブルエピソードとされるような出来事がそろってきたように見えます。空前の金融・財政のプッシュを受け、一直線の株価上昇を示しつつ、一向に20を切ってこない米国VIX(ボラティリティ指数)の推移も不気味です。

とはいえ、前述しましたがFRBは2021年内の金融引き締めを想定すらしていません。ギリギリまで踊るにせよ、早めに引き上げるにせよ、戦略を持っておきたいところです。

3.そして気になる注目の業界と銘柄は?

昨年に続き今年も強気にリスクテイクをされたい向きにおすすめしたいテーマが、前述の「ESG」です。

ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取ったもので、社会経済の公正や持続可能性に貢献する企業の資金調達を助け、育成する意味合いを含んだ投資指針です。ESGの観点から銘柄を選別する株式ファンドは、大手金融機関や年金基金などの注目を集め資金流入が加速しています。

長期にわたって安定的に資金が入ってくる株式セグメントは、いわば「肥沃な土壌」であり、投資家の選択眼が実を結びやすいフィールドです。ESG投資を標榜している投資信託には、「グローバルESGハイクオリティ成⻑株式ファンド」「ジャパンESGクオリティ200インデックスファンド」などがあり、これらの月次レポートや運用報告書は銘柄選択のヒントになります。

ジャパンESGクオリティ200インデックスには

  • エムスリー(2413)
  • 神戸物産(3038)
  • MonotaRO(3064)
  • ZOZO(3092)
  • オープンハウス(3288)
  • Zホールディングス(4689)
  • リクルートホールディングス(6098)
  • キーエンス(6861)

といった成長・優良銘柄が含まれています。

(参考:https://www.stoxx.com/index-details?symbol=ISMJESGK

ALTalkでカバーしているMonotaRO(3064)を見てみましょう。

(ALTalk 「MonotaRO」参照)

MonotaROのweb訪問数は、ホームセンター運営企業の月次開示などと比較検討することで、より立体的に資材需要や業績の予測に活用できる可能性があります。

Zホールディングス(4689)の場合は、肝いりの「PayPay経済圏」の帰趨を占う「PayPayアプリダウンロード数」を確認できます。

(ALTalk 「Zホールディングス」参照)

ただし、ESG銘柄の要件は公式に決まっているわけではなく、銘柄選択の基準は多分に恣意的です。ESG投資が、比較対象となる市場平均インデックスを上回る(プレミアム)という証拠も不足しています。定義の定まらないコンセプト、超過収益が確かめられていない投資方針が正当性や権威を持ち、そこに資金が雪崩を打って集まる様には、個人的には違和感を禁じ得ません。

そもそも、株式市場が限りある資金を適切に配分するという「神の見えざる手」は、参加者それぞれが勝手に私利私欲を追求した結果として実現されるものです。ESG投資が、例えばアルコールやたばこといった「望ましくない」産業やガバナンス整備途中の成長企業を恣意的に除外するのであれば、長期的にはこうした非ESG企業を割安に拾った投資家に報いるのが株式市場である……という考え方もあり得ます。海外では、このような”Sin Stock”(罪のある株式)の長期運用成績が優れているという研究結果もあります。

株式や債券などの金融市場を通じて、社会経済の公正や持続可能性を実現するというESGのコンセプトは、若干の「うぬぼれ」や「規制逃れ」を感じさせつつも、逆らえない時流の勢いに乗っています。アフターコロナでいよいよ吹き上がる「全部バブル」の掉尾を飾るにふさわしいキーワードといえるでしょう。

ちなみに私個人の投資は、現金・債券・コモディティ・ゴールドがポートフォリオの4割強を占める、コロナバブルの負け組であることを申し添えます。皆さまの爆益をお祈りしております。

※取り上げた個別銘柄への投資を推奨する意図はありません。

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デフレ脱却は当分難しい?オルタナティブデータから浮かび上がる悲観的シナリオ

 総務省が1月22日に発表した12月の全国消費者物価指数(CPI)は「総合」が前年同月比-1.2%、「生鮮食品を除く総合」が同-1.0%、「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」は同-0.4%となりました。

デフレに再突入したのではないか?

 これで3指数ともに前年同月比マイナスとなるのは3か月連続となります。特に生鮮食品を除く総合は5か月連続で前年同月比マイナスであり、下落幅の大きさは2010年9月以来、10年3か月ぶりの水準となりました。

 また、今回は去年1年間の消費者物価指数も発表されましたが、生鮮食品を除いた総合は前年比-0.2%となっており、4年ぶりの下落となっています。11月公開記事「日本経済は再びデフレに突入か?制度変更が物価に与える影響を確認」でも指摘していますが、もはやデフレに再突入したと指摘しても全く問題のない状態であると言えるでしょう。

エネルギー価格と宿泊料の転換に期待?

 現時点では公式にデフレであるという話は聞こえてきません。その理由として、まだ3指数の前年同月比マイナスが3か月連続でしかないという観点があるかと思います。つまり、物価の下落は1四半期続いただけであり、まだ「継続的な物価下落」には当たらないという考え方も出来るからです。今後、物価の下落基調の反転要因として考えられるのはすぐに2つ思い浮かびます。1つは宿泊料。もう1つはエネルギー価格です。

 今回発表された消費者物価指数の内訳をみていくと、宿泊料が前年同月比-33.5%と大きく下落しています。この大幅下落は「Go To トラベルキャンペーン」の割引の影響ですが、前月の同-34.4%%からは下げ幅を縮小しています。これは札幌市と大阪市が先行してGo Toの対象から対象から外された影響と考えられます。この事象に基づけば、来月以降は「Go To トラベルキャンペーン」の全面的な一時停止の影響が出るため、宿泊料の下落幅は更に縮小するでしょう。

 また、エネルギー価格は原油価格をリアルタイムで反映するわけではなく、数か月の時差をもって出てきます。昨年春の原油相場の急落の影響が徐々に薄れてくることは既に分かっており、宿泊料やエネルギー価格の反転が物価全体に対しては多少なりとも上昇に寄与するということです。来月以降、限りなくゼロに近いとはいえ、前年同月比プラスを続けるようであれば、デフレではなかったということになると期待している向きもあるかもしれません。

オルタナティブデータを見ると当分は厳しい

 しかし、実際にはそのような展開は期待しづらいのではないかと思います。消費者物価指数に限らず、経済指標はどうしても発表時期が1~2か月遅れてしまう傾向があるため、リアルタイムで物価情報を見るため、ナウキャスト社が提供している「日経CPI Now」のデータを見ていこうと思います。日経CPI Nowでは、全国の食品スーパー1200店舗のPOS(販売時点情報管理)データを基に日次の物価や売上高を算出しています。

 日次のT指数の推移を見ると、昨年の緊急事態宣言期間中は物価がそこまで下がっていないものの、緊急事態宣言明け以降は物価が下落傾向にあることが分かります。

 今回も緊急事態宣言明けに再び物価の下落傾向が続く可能性もあり、さらに言えば昨年と同様に緊急事態宣言が延長されるようなことがあれば、昨年同様の展開になる可能性は更に高まるでしょう。

データ以上に厳しい現状

 それでは、緊急事態宣言明けに物価が下落傾向になるのは何故なのでしょうか。データを分析して仮説を作ることは最低限の作業であって、実際には実地調査をすることでその仮説の精度は高まっていきます。昨年の2月以降、私はタクシー運転手や飲食店のオーナーなどに色々と話を聞いてきました。

 これらの話はどれも非常にミクロな話であり、それぞれの事象がどこまでマクロの指標に寄与するのかは分かりません。それを定量的に示せと言われたら難しいのですが、ミクロな事象が積み重なったものがマクロの事象となることは間違いありません。

 たとえば、緊急事態宣言期間中は営業時間の短縮を要請されます。いま発出されている緊急事態宣言では、飲食店の多くは協力金と引き換えに20時での営業終了を求められています。20時に営業終了ということは、ラストオーダーは19時や19時半になります。また、東京都の場合は酒類の提供は19時までにして欲しいとの要求もあるため、居酒屋やバーからすると、もはや夕方以降の稼ぎ時の時間帯は営業ができないのと等しくなります。

 このような状況下では、なんとか人件費と店舗の維持費ぐらいは稼ごうとして、日中にテイクアウトを始めたり、イートインの場合でも通常時より20%ほど値下げをして客を1人でも多く呼び込もうとします。このような施策でなんとか営業を続けたとしても、一度20%オフの相場観が身に付いてしまうと、緊急事態宣言明けに値段を再び元に戻しづらいというのです。

 また、日中のテイクアウト対応だけではとても人件費や維持費を補えないという高級な飲食店は休業という選択をとっています。その結果、従来はそのような店で扱われていた高級食材(魚や肉)の需要が落ちます。しかし、需要が落ちたからといって、生産農家の方々は機動的に生産量を調整することは出来ません。野菜の場合は収穫後に自ら廃棄することもありますが、たとえば牛は子牛を生むサイクルや成長速度を変えられません。そこで、最近はかなりお手頃な値段で高級和牛などの食材を扱う店も目立ち始めています。普段は卸さないような店にまで高級食材が破格の値段で卸されている現実があるのです。

 コロナ禍で給料が下がったり、ボーナスが出なかった人は多いでしょう。また、職を失った人も多くいます。その場合、消費の源泉となる収入が通常時より低下するわけですから、当然家計の財布にヒモは堅くなります。そうなると、よりモノが売れなくなるので、利益率を下げてでも安売りをする。その結果、働いている人たちの給与は下がり、また消費が冷え込んでいく、というデフレスパイラルが発生するのです。

 今回はデフレにはならずに反転するというシナリオと、更にデフレが進行するというシナリを紹介しました。これらのシナリオを頭に入れたうえで、来月以降の物価の行方を注視していくと、これまで以上に経済を見る際の解像度が上がることでしょう。

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オルタナティブデータが明かす行動変容~個人レベルでもDXが推進~

 1月に入り遂に緊急事態宣言が出てしまいました。当初は関東の1都3県が対象でしたが、執筆時点では11都府県に拡大しています。2021年も新型コロナウイルスによって社会情勢や経済環境は大きく変化してしまいそうですが、昨年1年間の行動変容を改めておさらいすることで、今後の予想にいかしましょう。今回もオルタナティブデータを用いて個人の行動変容を確認していきます。

楽しみが減ってしまった自粛期間

 株式会社ジェーシービー(以下:JCB)と株式会社ナウキャスト(以下:ナウキャスト)は、匿名加工されたJCBのクレジットカードの取引データを活用して、現金も含むすべての消費動向を捉える国内消費動向指数「JCB消費NOW」を提供しています。

このJCB消費NOWにおける「外食」、「旅行」、「映画館」、「遊園地」の4項目についての消費指数にPCR検査の陽性者数の推移と重ね合わせたものが下のグラフになります。

 「外食」、「旅行」、「映画館」、「遊園地」の4項目はコロナ前には多くの人が普通に楽しんでいた娯楽かと思いますが、昨年の緊急事態宣言が出たときは全項目が大きく減少し、その後は回復傾向にありましたが、気温が下がるにつれて陽性者数も増えていくなかで、再び減速していきました。感染拡大を抑えるべく、各自が不要不急な外出を自粛していましたが、やはりその間は楽しみが減っていってしまったことが分かります。

若者が意外と大丈夫と言う理由

 終わりが見えないコロナ禍において、自粛疲れが起きていたり、慣れが生じてしまったことによって、一部では気のゆるみなども指摘されていますが、私の周りで自粛に対してあまりストレスを感じないと答えるのは若者が多いように感じています。その理由の1つは下のグラフに表れているのかもしれません。新型コロナウイルスに揺れた1年を振り返ってみると、買い物はEC(Eコマース)で済むので外出の必要がなく、娯楽も動画配信で十分というライフスタイルに違和感がない若者はストレスが少なく済むのかもしれません。

 ここで注目すべきは動画配信などの「コンテンツ配信」の伸びの大きさです。外出しない代わりにEC経由の消費が増えるということは誰もが予想できた行動変容だと思いますが、コンテンツ配信がここまで伸びると予想していた人は多くないでしょう。この伸びがどこまで続くのかにも興味は湧きますが、コンテンツ配信自体よりも波及して恩恵を受ける業種や企業が何かという分析をするとお宝銘柄の発掘に繋がるかもしれません。

小売業界は厳しい

 さて、オンライン上の話から実際のリアル店舗に目を向けてみましょう。やはり「スーパー」、「コンビニ」、「百貨店」はいずれも年末にかけて減速傾向にあります。

 外出して買い物をすると、どうしても不特定多数の人と密な環境に一緒になることもあるため、ECで買い物をすませてしまいたいと考える人もおり、コロナの問題が収束するまでは厳しい環境が続きそうです。昨年の終わりごろからはワクチンの話も具体的に耳にするようになってきたものの、ワクチンの効果が証明され、多くの国民が摂取するのはまだまだ先の話でしょう。

 もちろん、過度に怖がりすぎると、今度は経済活動が停滞して別の問題が発生してしまうリスクもあります。実際に買い物に行けば分かる通り、店舗側も十分に感染リスクを抑える施策をとっており、私自身もなるべくお気に入りの店では買い物をしたいと思っています。しかし、連日、陽性者数が増えたと報道され、その数が日に日に増えていく様子をみてしまうと客足が遠のいてしまうというのが現場で働く人の声でもあります。

 このような逆境を打開するためには、やはりECを活用したり、店舗にいても非接触で買い物が出来るような仕組み作り、つまりDXが求められるわけですが、いち早く対応したのは意外にも外食産業でした。ファストフード店ではアプリで注文したり、ドライブスルーやデリバリーにもアプリやウェブサービスを活用しています。

コロナ禍ではECがシェアを拡大

 対面での販売がメインの小売業界は早々にDXを推進しなければ、コロナ問題が収束したとしても、元のようなビジネス規模では商売が出来ないかもしれないというデータもあります。下図は小売業態を分野ごとに区分けし、コロナ前と言える昨年1月と第3波真っただ中の昨年12月の消費指数を比較したものになります。

 どの分野でもコロナ禍で対面の小売業態が前年比でマイナスになっているなか、ECはいずれも大きく伸びていることが確認できます。なかでも、医薬品・化粧品や飲食料品はもはやECで注文することが浸透しているように見えます。鶏が先か卵が先かの議論になってしまうかもしれませんが、外部環境によって個人の行動様式がオンラインサービスの利用にシフトしていく速度よりも速く企業はDXを推進しないことには、コロナ前のビジネス規模を維持できなくなるということは非常に重要な観点だと思います。決算説明会資料などに目を通し、依然として「DXの推進」程度の記載しかなく、具体的なアクション内容や結果が書いていない企業は危険かもしれないからです。

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【2021年のマーケットを検証】バイデン新政権誕生で「沈む業界・浮く業界」

2021年1月20日にジョー・バイデン氏が米国大統領に就任しました。バイデン政権が掲げる主な政策(経済・通商・環境)は、投資家であれば誰もが気になるところでしょう。それぞれの政策の中身を掘り起こしながら、現在高騰を続ける米国や日本のマーケット、ひいては、どのような業界にどのような影響をもたらすのか、検証していきます。

目次

  1. 【経済政策】連邦法人税と裕福層への増税で4兆ドルの景気対策か
  2. 【通商政策】引き続き中国へのけん制か? TPP参加で日本企業へ追い風も
  3. 【環境政策】経済対策4兆ドルの半分を投入する肝いり政策
  4. 【その他】5G競争、インフラへの投資、FRBとの距離感からも目が離せない

1.【経済政策】 連邦法人税と裕福層への増税で4兆ドルの景気対策か

現在のところ、バイデン政権が打ち出す経済政策は、大きく以下の4つが挙げられます。

それぞれの内容の解説と、その後のシナリオを予想してみたいと思います。

(1)景気対策のための増税には警戒が必要

まず、増税と景気対策が挙げられます。バイデン政権では、連邦法人税を21%から28%に引き上げる見通し。また、富裕層への増税では最高税率を現状の37%から39.6%に引き上げるとの方針を示しています。こうした施策により増える税収約1兆4,000億ドルの財源と、財政赤字拡大による約2兆5,000億ドルを加えたおよそ4兆ドルの景気対策を打つ可能性があります。

増税は本来、株式市場にとってはマイナス要因ですが、NYダウなどは最高値圏にあります。市場では「新型コロナウイルス感染拡大による景気下押しを背景に、増税は当面実現できず、経済対策が先行することはマーケットには好材料」と捉えているようです。ただ、キャピタルゲイン(売買差益)税の強化に動くとの指摘もあり、中長期的には株式市場にとって警戒要因になりそうです。

(2)GAFAへの規制強化は経済全般へ影響する可能性も

また、グーグルを傘下に持つアップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コムのいわゆるGAFAなど巨大ハイテク企業に対する規制強化方針を打ち出しています。

かつては米国経済の成長エンジンとして評価され、サクセスストーリーともてはやされましたが、巨大になり過ぎて競争を阻害するとの懸念が出ています。昨年7月には当時、民主党が過半数を占める米下院の反トラスト小委員会が公聴会を開催し、GAFA4社のCEO(最高経営責任者)を呼び、反競争的行為についての関与についてただしました。

ネット上で大規模なサービスを展開するプラットフォームを構築し、他社が入り込めないなどの現状を問題視。その後、4社がそれぞれの市場で独占的な力を享受しているとの報告書が出ており、これが規制強化のロードマップになるとの見方があります。仮に規制が強化されれば、時価総額の大きい企業だけに、経済全般へ影響が及ぶかもしれません。

(3)オバマケアの推進はどちらに転ぶか

またバイデン氏は、オバマ政権時代に副大統領の職に就いていました。オバマ元大統領は公的医療保険制度の充実を図る、通称「オバマケア(Obamacare)」を推進。バイデン次期大統領もこの政策を存続・拡充すると見られています。

米国では長らく国が医療費の決定に介入せず、保険の加入も強制ではない半面、医療費が高額のため、治療を受けられない人も少なくありませんでした。2010年には医療保険制度改革法を成立させ、国民に公的医療保険加入を義務付ける一方で、低所得者に向けて補助金を出し、医療費の抑制にも取り組みました。しかし、トランプ政権はオバマケアに真っ向から反対し、全面廃止を要請。

医療費の抑制策は、医療機器・医薬品メーカーにとっては逆風になりますが、一方で国民皆保険になれば、国民が医療機関にかかりやすくなるため、結果として医薬品企業にとってもメリットとなる可能性があり、どちらが好影響となるかは甲乙つけがたい面がありそうです。

なお、当時を知る関係者は「オバマケア法案の発表時には、オリンパスやシスメックスなど米国に強い機器や試薬メーカーが売られた一方で、エーザイや第一三共などグローバルに展開する製薬企業は比較的堅調だった」と述べています。

(4)ボルカー・ルールに身構えるマーケット関係者

バイデン政権は、金融規制の強化に乗り出す可能性もあるでしょう。トランプ政権では金融規制を緩めていましたが、政権交代により、銀行や証券会社の活動を制約する動きに出る公算が大きいとされています。

具体的には、高リスク取引を禁止する「ボルカー・ルール(Volcker Rule)」の強化です。これは、オバマ政権時に起こったリーマン・ショックを機に、高いリスクのある取引を禁じるルールで、2010年に成立。しかしトランプ大統領が金融規制の緩和を訴えて当選し、2018年にルールを緩和したことで、市場取引がしやすくなりました。

米民主党の政策綱領にはボルカー・ルールの強化が掲げられており、市場関係者は身構えています。この他、ストレステスト(金融機関の健全化チェック)の強化や配当制限を課すとの見方も出ているようです。日本のメガバンクも米国でビジネスを展開しているため、影響が出るかもしれません。

2.【通商政策】引き続き中国へのけん制か? TPP参加で日本企業へ追い風も

(1)バイデン政権における対中政策の行方

通商政策で最も注目されているのは、米中関係の動向です。トランプ政権は対中政策で、関税引き上げなどの強硬姿勢を取ってきました。新型コロナウイルス感染拡大についても、中国政府の対応を非難しています。ZTEやファーウェイなどの中国系通信機器メーカーに規制を掛け、5GなどのIT分野で中国の競争力を削ぐ方策も取っています。

一連の動きは、経済力や軍事力が拡大する中国に対して覇権の阻止を狙ったものだと考えられるでしょう。バイデン政権も、中国へ引き続き毅然とした態度で臨むとの見方が多いようです。

中国では自国内で半導体を製造したり、工場を自動化したりするなどして、生産性を高める動きが出ています。これを機に、日本のFA(工場自動化)関連や、半導体製造装置関連企業などは、ビジネスチャンスになるかもしれません。

(2)GDP世界1の米国がTPPへ復帰も

また、米国がTPP(環太平洋パートナーシップ協定)へ復帰する可能性も出ています。TPPはオバマ政権が推進し、国境を越えた経済活動をスムーズに行う仕組みですが、トランプ政権は「アメリカ・ファースト(米国第一主義)」を掲げ、2国間の貿易を優先。自国に優位な協定を結ぶ戦略を取ってきました。2017年には、TPPの締結交渉からも離脱し、WTO(世界貿易機関)よりも高いレベルの自由化を目標に据えました。

ところが、多国間の連携を重視するバイデン氏がTPPへの復帰に舵を切れば、現在世界1位のGDP(国内総生産)を誇る大国が参加することになり、巨大な貿易圏が誕生するかもしれません。TPPには、「モノ」以外にも知的財産、電子商取引、投資などの項目も含まれており、日本企業にとってもメリットの方が大きいのではないでしょうか。

3.【環境政策】経済対策4兆ドルの半分を投入する肝いり政策

バイデン政権が最重視しているのが、環境政策の分野だといってもよいでしょう。冒頭の経済政策でも触れましたが、バイデン政権は増税で増える財源と財政赤字を合わせて、4兆ドルの経済対策を実施するものと見られています。このうち、4年間で2兆ドルをクリーンエネルギー関連とインフラに投資する計画です。

大統領選の公約では、風力発電や持続可能な住宅、電気自動車(EV)などを推進すると掲げており、雇用の創出も狙っています。2035年までにCO2(二酸化炭素)を排出しない電力業界の実現も目指しています。太陽光などの再生エネルギーを促進し、その電気をためる電力貯蔵施設の設置を加速する予定です。

トランプ大統領は、地球温暖化については「フェイク(嘘)」など切り捨ててパリ協定を離脱しましたが、バイデン政権ではこの協定にも復帰する公算が大きくなっています。パリ協定は、2020年以降の地球温暖化対策を定めた多国間の国際的な枠組みであり、世界の平均気温上昇を産業革命前と比較して、「2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力を追求すること」を目的としています。今世紀後半に温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることも目標です。

欧州や日本でも脱炭素の動きが加速しており、今後数年間は、世界的にクリーンエネルギー関連株が注目されそうです。洋上風力発電、バイオマス発電、EV、水素(燃料電池)、全固体電池に関連する銘柄などが有望といえそうです。その一方で、石油関連企業の経営にとっては大きな打撃となることが想定されます。

4.【その他】5G競争、インフラへの投資、FRBとの距離感からも目が離せない

バイデン政権では、未来のための技術革新として5G競争に勝利し、全国に高速通信網を整備することも目標にしています。また経済対策ではクリーンエネルギー投資に重点を置くものの、老朽化した道路や空港、橋、上下水道などのインフラにも積極的に投資するという方針です。さらにトランプ大統領が過度に政策へ干渉したと報道されるFRB(米連邦準備制度理事会)については、独立性を尊重する方針のようです。

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